映画『マグノリア』あらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想

洋画

 2000年2月26日に日本で公開された映画『マグノリア』。
この記事では、映画『マグノリア』のあらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想をご紹介します。

映画『マグノリア』の予告編

ロサンゼルスを舞台に一見関係のない男女9人の24時間を描く群像劇です。
自己啓発セミナー講師、クイズ番組の司会者の男と出演者の少年、警察官、看護師、子供の頃クイズ番組で活躍した男など全く関係のなさそうな人々ですが、実はみんな悩みを抱えています。
物語が進むにつれ、9人の人生が複雑に絡み合い、ある出来事に向かっていくのです。

映画『マグノリア』のあらすじ(ネタバレなし)

巨大な邸宅に住む番組製作会社のオーナーはがんに侵されており、寝たきりの状態です。
彼は介護人に息子のジャックを探してほしいと頼みます。
ジャックはフランクと名前をかえ、女性を口説くためのセミナー講師として大忙しの日々を送っています。
老人の妻は弁護士に遺書を書き換えるように命じますが、かないません。
一方、人気クイズ番組の司会者のジミーは末期がんで余命宣告を受けていました。
疎遠になっている娘、クラウディアにその事実を打ち明けようとしますが、過去の事件が原因でクラウディアに追い返されてしまいます。
一見関係のなさそうな人物たちが過ごす24時間、物語は思いもよらない結末を迎えるのです。

映画『マグノリア』の解説

監督のポール・トーマ・スアンダーソンは世界の3大映画祭すべてで監督賞を受賞しています。
家族の機能不全や社会からの疎外感や孤独を題材にすることが多く、手持ちカメラで常に移動しながらの撮影など大胆な視覚効果も取り入れています。
本作は3時間近い長編です。
第72回アカデミー賞3部門にノミネートされました。
トム・クルーズは念願のアカデミー賞ノミネートでしたが、惜しくも受賞ならずでした。
ベルリン映画祭、金熊賞受賞しました。
タイトルの『マグノリア』は花の名前ですが、映画の舞台になったサンフェルナンド・バレーに実際にあるストリートの名前でもあります。

映画『マグノリア』のみどころ

物語のテンポが良く、どんどんある出来事に向かって収束していきます。
登場人物がこんな風に絡み合っていくのかと脚本の素晴らしさに驚きます。
みんな個性が強く、一見共感しにくそうなんですが、抱えている悩みやいら立ちはだれしも同じことが伝わってきます。
3時間という長時間ながら、無駄は一切なく極限までストーリーをシンプルに組み立てています。
飽きずにジェットコースターに乗っているような感覚で鑑賞できます。
また、音楽が非常に効果的に取り入れられており物語を引っ張ってくれています。
トム・クルーズの振り切った演技も見ものです。

映画『マグノリア』の感想

群像劇が好きな方はぜひ見てほしい作品です。
20年以上前の作品ですが、今見てもまったく古臭くなく音楽センスもよい映画です。
見終わったあと、カタルシスが得られ浄化されるような気分になります。
ポール・トーマス・アンダーソン監督の他の作品も観てみたくなる代表作です。

映画『マグノリア』の登場人物・キャスト

ジミー・ゲイタ―:フィリップ・ベイカー・ホール
フランク・T・Jマッキー:トム・クルーズ
クローディア・ウィルソン・ゲイタ―:メローラ・ウォルターズ
スタンリー・スペクター:ジェレミー・ブラックマン
ドニ―スミス:ウィリアム・H・メイシ―
ジム・カーリング:ジョン・C・ライリー
リンダ・パートリッジ:ジュリアン・ムーア
フィル・パルマ:フィリップ・シーモア・ホフマン

映画『マグノリア』のスタッフ

監督:ポール・トーマス・アンダーソン
脚本:ポール・トーマス・アンダーソン
製作:ポール・トーマス・アンダーソン
ジョアンナ・セラー
製作総指揮:マイケル・デ・ルカ
リン・ハリス
ナレーター:リッキー・ジェイ
音楽:ジョン・ブライオン
撮影:ロバート・エルスウィット
編集:ディラン・ティチェナー
配給アメリカ:ニュー・ライン・シネマ
日本:日本ヘラルド映画
公開アメリカ:1999年12月17日
日本:2000年2月20日
上映時間:188分

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