日本では1991年4月5日に公開された映画『レナードの朝』。
この記事では、映画『レナードの朝』のあらすじ(ネタバレなし)・みどころ・解説・感想をご紹介します。
映画『レナードの朝』概要
”ロバート・デ・ニーロ&ロビン・ウィリアムズが贈る不朽の名作!”
「レナードの朝」は、医師であるオリバー・サックスが書いた医療ノンフィクションです。
物語の舞台は1969年のニューヨークにある慢性神経病患者専門病院。
そこで医師が嗜眠性脳炎という症状で眠り続けていた患者であるレナードに対して新しく開発された薬を投与します。このことで、30年の間、昏睡状態にあったレナードは、奇跡的に意識を取り戻すのでした。
映画『レナードの朝』のあらすじ(ネタバレなし)
人付き合いが極めて苦手であったマルコム・セイヤー医師は、1969年、ブロンクスにある慢性神経病患者専門病院に赴任することになります。
そもそも彼は研究を専門としていて、臨床経験がほとんどなく、患者との関わり方に苦労するものの、元からの誠実な人柄で真摯に仕事に向き合うのでした。
ある日彼は、受け持つ昏睡状態の患者たちに、反射神経が残っていることに気付きます。そこで、ボールや音楽といった様々なものを使った刺激を行い、その訓練によって、患者たちの生気を取り戻すことに成功したのでした。
セイヤーは彼らの更なる回復を目指します。そこで、パーキンソン病のために開発された新薬を使う方法を考え出すのでした。
映画『レナードの朝』の解説
この作品は、1990年、アメリカにおいてペニー・マーシャル監督の「Awakenings」というタイトルで、内容が再構成されたフィクションとして映画が実現しました。日本では1991年4月5日に、コロンビア・トライスター映画の配給によって公開されています。その時のタイトルは「レナードの朝」とされました。
実話を基に書かれた原作においては、実際の20名の患者の全ての記述がありますが、映画にあたっては、原作に基づいたフィクションとされ、レナードが主に描かれています。
「レナードの朝」は、第63回アカデミー賞において作品賞、主演男優賞、脚色賞にノミネートされています。
映画『レナードの朝』の見どころ
このパーキンソン病の新薬を最も症状の重いレナードに対して使いたいと思ったレイヤーは、上司であるカウフマン医師と、レナードの母親に、使用することを認めてもらいます。
最初こそ思うように成果が現れませんでしたが、ある日の夜に、レナードは自らの力でベッドから起き上がることができるようになり、セイヤーと会話をするまでに回復します。
30年振りに覚醒し、機能の回復を見せたレナードは、セイヤーと町へと赴きます。30年の時を経て彼の瞳に映る世界は、あらゆるものが新鮮であり、二人は、患者と医師という関係を超越した友情を育むのでした。
しかし、レナードをはじめとした同じ新薬を使った患者たちは、元の状態に戻り始めてしまいます。
映画『レナードの朝』の感想
新薬という希望に目覚めたレナードが見た世界はどれほど美しいことだったでしょう。
しかし、彼は元の状態へと戻り始めます。それを見つめたセイヤーはどんな想いだったのでしょう。
人が求めるものの真髄に迫る物語が、実話であることにまた、心を深く揺さぶられます。
映画『レナードの朝』の登場人物・キャスト
役名:俳優
レナード・ロウ:ロバート・デ・ニーロ
マルコム・セイヤー:ロビン・ウィリアムズ
エレノア・コステロ:ジュリー・カブナー
ロウ夫人:ルース・ネルソン
カウフマン医師:ジョン・ハード
ポーラ:ペネロープ・アン・ミラー
映画『あ』のスタッフ
監督ペニー・マーシャル
脚本スティーヴン・ザイリアン
原作オリヴァー・サックス
製作ウォルター・F・パークス、ローレンス・ラスカー